景表法のポイント2

実務上のポイント

前回の記事で事例検討として挙げた2ケースへの私見を記載します。

2つの事例

①ファンド購入者限定で、高級ボールペンを配りたい。問題がありそうか?
 当ファンドはハイネットワース向けであり、300万円以上、1万円単位で購入できる。
 判断に必要な情報【高級とは市場価格でどれくらいか、他に配るものは無いか、高級ボールペンにファンド名など金商法上の広告とされる要素を含まないか】

②系列の証券会社主催で開くファンドセミナーへの来場者全員に参加お礼として高級ボールペンを配り たい。問題がありそうか?
 判断に必要な情報【高級とは市場価格でどれくらいか、他に配るものは無いか、高級ボールペンにファンド名など金商法上の広告とされる要素を含まないか】

考え方

①、②いずれも総付景品の扱いとなります。(購入や来場が条件となっており、偶発性や優劣正誤により贈呈/非贈呈が決まるわけではないので、総付景品)総付景品の上限額は取引の価額の20%です。

①では、高級ボールペンの市場価格(X円)と他に配るもの(無ければ0円)の和の5倍以上が取引の価格であれば景表法上は問題ありません。また、①と②に共通の観点として、金商法上の広告(金融商品取引業の内容について広く知らせる)の非該当性も確認したいです。

①は少なくとも300万円以上買わなければならない商品ですので、取引の価格は300万円。他に配るものがなければ、市場価格で20%以下までの高級ボールペンは許容されると考えます。

②も考え方は①と同じです。しかしこの事案では来場だけが条件となっており、支払いを伴う取引は発生しません。「一般消費者に対する景品類の提供に関する事項の制限」の運用基準について1では、「購入を条件とせずに、店舗への入店者に対して景品類を提供する場合の「取引の価額」は、原則として、百円とする。」とあります。ただし、例外として「当該店舗において通常行われる取引の価額のうち最低のものが百円を超えると認められるときは、当該最低のものを「取引の価額」とすることができる。」とあります。

当該ファンドの購入可能単位がその販売会社で「100口以上1口単位」とされていたとしても、窓口で購入する方の購入最頻値が仮に50万円であれば、それを取引の価格とできると考えます。お客様毎の購入額のデータは販売会社にありますので、「きっと10万円くらいだろう」という見込みよりも、実績値の裏どりをしておくのを勧めます。

  1. https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/guideline/pdf/100121premiums_22.pdf ↩︎
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